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T|000 010 050|6
B|000 020 000|2
4日 15回戦(横浜) ベイスターズ 5勝8敗2分
勝:ウィリアムス 3勝3敗 負:川村 4勝3敗
本塁打:矢野12号(五回・打点①=土肥)
佐伯11号(五回・打点②=安藤)
今岡18号(八回・打点④=川村)
あ~ぁ・・・せっかく最高の形で連敗が止まったのに、昨晩深夜から急にネットにつながらなくなるとは。
一生懸命記事書いたのに、送信できんかったではないか。
感動的な試合で皆さんのブログでも大盛り上がりやろうというのに、えらい出遅れ食っちまった。
まぁせっかく書いたんやし、きょうは移動日で試合ないし、昨日の余韻に浸る意味でもも一度振り返ってみよか。
この3戦目の先発・安藤は、フォームを復元させてからの安定感は先発陣随一。
早いテンポで投げ込んでどんどん相手を追い込み、少ない球数で打者を手玉に取る投球は今のチームにとっても格好のカンフル剤となり得るので、連敗脱出に向けて大いに期待の持てる投手だわ。
そしてこの日のスポーツ紙面を賑わせた浜中スタメン起用の文字。
スタメンで守備に就くとなると215日ぶりということらしいけど(去年あったのか、全然覚えとらん)、浜中本人も自分のイメージとしては守りに就くことの不安はないみたいだけど、周囲の人間からすればまだ手探り、見切り発車の印象は拭えんしなぁ。
次にやってしまったら終わり・・・当然その不安が先にたつのでどうしても腫れ物に触れる感じになってまうわな。
ただ、彼の勝負強い打撃を一度きりで終らせるのは、彼が打席でかもし出す雰囲気を知る者であればもったいなく感じてしまうのも事実。
そして迎える試合前のメンバー表交換・・・岡田監督の意思は固まってたんやね。
安藤と浜中。
沈滞したチームのムードを一掃できる二人のプレーぶりにいざ注目・・・。
前回の登板で、プロ初完投勝利をあげたことで、安藤自身もかなりの手応えを感じているはず。
打線の大量援護もあって楽に投げられたのもあるが、援護が少なくてもしっかり結果を出せているので、とにかく先に点を与えない気持ちを強く持って投げてほしいところ。
しかし初回、一死から小池、金城に連打を浴びていきなりピンチを迎えるが、絶対に先に点をやらない気迫があとの二人を抑える力になったのだろう、何とかイヤなムードを断ち切る。
そして二回にも一死から村田に四球。
ここは下位打線でも油断せずにきっちり後続を打ち取って次の回に備えたいところだが、8番・相川に左中間を破られる二塁打を浴び、初回に続くピンチ。
下位打線から作ったチャンスを上位打線で還されてしまうと、守っている側の雰囲気は非常に悪くなる。
9番の土肥はよっぽどのことがない限り抑えられるが、当っている石井を走者を得点圏に背負った状態で迎えるのはバッテリーにとっても神経を使うところ。
二死・二三塁、石井に対して力むのか球が高めに浮く安藤。
フルカウントまでもつれた勝負は、安藤がこれまた気迫を込めたフォークで石井を空振り三振に仕留め、息苦しい場面を脱する。
ここで打たれていれば、8割方試合が決まっていたと思われる。
一方打線は、初回の三者三振にも顕れるように土肥を打ちあぐねる。
四回まで赤星1安打、今岡2安打の散発3安打と、両コーナーに投げ分ける土肥の投球に的を絞れない。
「早く先制したい」という気持ちがカラ回りしているのもあるのだろう。
5三振のうち、空振りの三振が4つというのもそれを象徴している。
何か打開策はないものか・・・。
四回裏、TV中継が始まってはじめて観る安藤の投球。
多村の左前打を皮切りに、種田、村田の連続内野安打で無死満塁と絶体絶命の安藤。
しかしそこから中継ぎ時代に培った経験がモノをいったか、相川を浅い中飛に、土肥をなんとか三振に斬って二死までこぎつけ、再びタイガース戦に強い石井を迎える。
もはや祈りにも似た状況で初球の真っ直ぐを投じると、石井がセフティバントを敢行。
運良く強い当りとなった打球が安藤の正面へ・・・どうにかこうにかこの無死満塁の危機を脱する。
もはや0点に抑えているのが奇跡と思えるほど一方的に押される内容。
初回からそうだったのかもしれないが、投球の大半が打者のベルト付近の高さに集まる。
リズムよく投げ込むのはいいが、甘い球をホイホイ投じるのでは逆効果だ。
いくら安定感が増したとはいえ、ベイスターズはニュー安藤と2度目の対戦。
当然前回のようにスムーズにはいかないと考えなくてはいけない。
でも、調子が悪いなりに結果を出す安藤の成長は目を見張るものがある。
ここまで我慢していればトラに流れが向くのではないか、そう思わせる雰囲気はあるのだが・・・。
五回表、この回先頭の矢野にこみ上げる思い。
こんなに頑張っている安藤の気持ちに応えなければ・・・球を受け続ける男の気迫がバットに乗り移る。
追い込まれながらも彼独特の体の回転力を利した内角打ちで、まさに気持ちで運んだ左越ソロ。
ようやくこの3連戦はじめてタイガースがリードする展開。
ピンチの後のチャンスというか、流れの中で必然的に飛び出した一発なのだが、ここまでくるのにどれほど苦しかったことだろう。
とにもかくにもタイガースが先手をとった。
しかし土肥も動じることなく、後続3人をキッチリ料理して最小失点に食い止める。
味方の無死満塁から1点も入らない上に失点する、土肥にとって辛い流れだったが、ガタガタといかず気持ちを切らさず投げる姿勢は立派。
逆に言えばそこから土肥を崩せないほど今のトラも苦しい状態なわけだが・・・。
1点をもらったことで妙な重圧にならねばいいな・・・と思っていたが、再三ピンチを迎えては脱する安藤の精神状態もかなりキツイところまできているはず。
2番から始まる五回裏、一死から金城に中前打を許す。
迎えるは4番・佐伯。
打率、本塁打とも、数字の上ではそれほど恐怖感はないが、ここ一番でいい仕事をするのがこの選手。
安藤もいい形で追い込むが、落ちる球になかなか手を出してくれない。
そうこうしているうちにフルカウントとなり、2球際どいコースに来た球もファールで逃げられる。
次打者の多村も故障明けとはいえ、やはり怖い存在。
そんな簡単に歩かせられない思いからか、最後に投じたスライダーが真ん中に・・・。
佐伯の放った打球に右翼・浜中も見上げるだけ。
逆転の2ランHRでいとも簡単にリードを許してしまった。
せっかくもらった1点を吐き出す形になってしまい、安藤も無念の表情を浮かべる。
しかし、均衡状態から点が入ると案外試合が激しく動いたりするもの。
さっきの矢野の一発から続く流れの中で入った得点ともいえるし、前日福原が初回に小池に浴びた先制2ランとは全く趣が違う。
決して逃げの投球から打たれたわけでないので、痛い一発だが安藤も野手もここは前向きにとらえるべき。
実際安藤も気持ちを切らさずに、後続をキッチリ断って相手に決定的な流れを渡さなかった。
結局6イニングを投げて被安打8・奪三振9・失点2。
調子はよくなかったろうが、安藤も悪いなりによく粘った。
1、2戦目の先発陣が不甲斐ないところを見せただけに、彼のゲームメイキング能力がいっそう際立った。
本当によく頑張ったぞ!
ベイスターズ先発・土肥も矢野の一発だけの失点に留め、6イニングを投げきる。
そして牛島監督もこの1点差を守りに入る。
七回から木塚を投入し、浜中と矢野を簡単に打ち取って二死。
8番・関本の打順で代打・桧山がコールされる。
初球、外角の変化球を逆らわず左中間へ運ぶ中前打で出塁する桧山。
三者凡退で終るとそのまま相手に流れが行ってしまう展開の中でこの安打は大きい。
彼が出ることで安藤の打順まで回るわけで、最悪そこで攻撃が終っても八回は先頭の赤星から攻撃が始まることになる。
単なる結果論ではなく、彼の出塁が最後の得点チャンスの形を導き出す重要な要素になった。
まさに影のヒーローといっていいかもしれない。
タイガースとしても、この点差を保ち続けることが絶対条件。
七回裏、ウィリアムスがマウンドへ。
ここは惜しげもなく黄金継投をつぎ込んでも勝負に行く場面。
先頭の石井に死球を与え、小池の犠打で得点圏に進められてしまったが、あとの2人を連続三振に斬り、なんとか流れを保ったまま運命の八回表へと進む。
八回表 タイガースの攻撃は 1番 センター 赤星~
横浜スタジアムのウグイス嬢の声が場内に響くとき、観衆の期待がいやが上にも高まる。
点差はわずか1点だが、今のタイガースには重く大きくのしかかる1点。
最終回もこの状況だと100マイルクローザー・クルーンが出てきてしまう。
前日クルーンから適時打を浴びせたとはいえ、この回に得点できないと最終回のトラは下位打線に向かうことになるので非常に苦しくなる。
何とかこの回に追いつかなければ。
最後の、そして最大の得点チャンスをトラ打線が活かしてくれるだろうか・・・。
マウンド上にはベイスターズ強力セットアッパーの川村。
その川村、2球で赤星を追い込むが、勝負球が高く浮いたところを、赤星のバットが振りぬく。
打球は遊撃・石井の頭上を越える中前打となり、是が非でもほしかった形、先頭打者・赤星出塁が叶う。
2番・鳥谷は当然バントの構え。
この状況でバントが上手いのヘタだの言ってられない。
一塁走者は赤星だ、飛球にならない限りどうにかなる。
鳥谷が必死に食らいついた打球は力なく捕手の前へ。
しかし捕手・相川も無理に二塁で刺すこともなく、何とか犠打成功。
さぁクリーンナップに期待が高まる。
3番・シーツが高めに浮いた真っ直ぐをひっぱたくと高く弾んで打球は三遊間へ。
追いついた石井も素早く処理するが、シーツが必死の走塁で僅かに早く一塁を駆け抜け内野安打に。
打席は4番・金本・・・もちろん一発出れば即座に試合が決まるが、彼の意識は一気にケリをつけることよりも後ろにつなぐことに重点を置いている。
ストライク、ボールの見極めに全神経を使い、打てるコースにだけ照準を合わせる。
金本は「甘い球よ、早く来い」、川村は「甘い球だけは投げられない」
4番の気迫が川村の指先に余計な意思を働かせたか、金本が四球を選び塁が全て埋まった状況で打点王の打席を迎える。
一昨年、初球先頭打者本塁打で相手の出鼻をいきなりくじいてきた今岡に対して、ベイスターズバッテリーが選んだ初球は真っ直ぐ、それもど真中。
しかし今岡は狙いが違ったのか、はじめは見ていこうと決めていたのか手を出さない。
その後ボールが2つ続き、4球目の川村が得意とするカウントを取るフォークが甘く入る。
その「狙っていた」というフォークを、態勢をやや崩しながらも上手くバットの先を走らせて拾うことが出来るのが彼の特徴。
フォークという球はバットの芯に当れば実によく飛ぶ。
打球が上がった瞬間、三塁走者赤星がガッツポーズ。
打ったときにそれと判る逆転の満塁本塁打!
一塁コーチ、三塁コーチとタッチを交わす際に笑みをこぼす選手会長。
表情から察するに「嬉しい」というより「ホッとした」といったところか。
やはりこの男は自分の仕事というものをキッチリ理解している。
時代劇の名優は殺陣の流麗さもさることながら、竹光の刀を真剣の重量感でもってさばく技術を持つという。
900㌘に満たない超軽量のバットを持つ今岡が「上手くバットのヘッドを効かせることが出来た」と言えるのは、軽いバットの重量感をスムーズにボールに伝える打撃技術の高さに他ならない。
一昨年、首位打者を獲得したサムライが今年狙う打点王のタイトル、そしてリーグ優勝。
白木の真剣のキレ味はまだまだサビちゃいないぜ!
しかしつながるつながる、八回表のトラ打線。
気がつけば打者一巡で一挙5得点。
先頭の赤星が出て以後の打者が自分の役割をしっかり果たし、打点王にキッチリお膳立て。
選手会長の一撃でダムの放流のごとく、今まで便秘状態だった打線が一気に流れる。
ホントに打線というのはミズモノなのだ。
しかもトラの最強パターンでもぎ取れたというのが大きい。
普段は投手至上主義の私も、久々に打線を誉めてあげたくなった。
やってくれると思ってたで!
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他球場の結果(4日)
D 5 ― 4S
C 4 ― 2 G
M 8 ― 3 E
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5日の結果
B 7 ― 9 D
S 4 ― 0 G
E 5 ― 8 H
M 3 ― 2 Bs
ゲッ!2.5差だってよ
オイオイ、クルーン・・・
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