トラの子の1点を守るツバメ

この試合で勝てば11試合連続カード勝ち越しとなる一戦だが、2連戦なのでそれを決めるためには絶対に落とせないということになる。
まぁ仮に負けてもカード負け越しはないので、気分的には少し楽か?
やはりカード初戦を獲るというのは大きいね。
両軍先発はスワローズが川島、タイガースが福原とローテどおり。
川島といえば去年の新人王で、トラ打線も苦労させられた。
福原は今年の初勝利の相手がスワローズで、ここまで今季2戦2勝、防御率0.64。
いわば相性いいモン対決で、先週同様1点を争う展開が予想される。
そのためにも先制して少しでも福原を楽にしたいところ。
初回、簡単に二死になったあとシーツ、金本の連打に今岡がストレートの四球で満塁と、さっそく先制のチャンスを迎える。
この日の6番は対右投手用の桧山。
初球の内角真っ直ぐを見逃し、2球目がファール、3球目が外れてカウント2―1。
続いて内よりに来た4球目、調子のいいときならうまく体を回転させて一・二塁間に運べそうな球だが、これをファール。
そして5球目、内角を狙った真っ直ぐがシュート回転して真ん中付近に来たが、あえなく空振三振。
確かにいいときの桧山なら一撃で仕留めていた球もあった。
しかし、この日スタメンマスクの小野がこの場面で全て直球勝負で、速い球にタイミングを合わしきれない桧山を圧し込んでいった。
川島の真っ直ぐも走っていたが、なかなか思い切ったリードをするもんだ。
ここで先制出来なかったタイガースが、以降川島を乗せていってしまうことになる。
対する福原も良かった。
やはり相性もあるのか、初回を三人でしかも5球で片付けるリズムのよさ。
この初回の攻防だけを観れば「きょうもタイガースが」・・・って雰囲気になるんだけどねぇ。
初回のピンチを切り抜けて完全に立ち直った川島。
真っ直ぐとカットボール、そこにフォークを織り交ぜる投球でタイガース打線を牛耳っていく。
三浦といい川上といい、ホントにこういうタイプの投手に弱いな、タイガースは。
カットボールに対してどう打者は見てるのかな。
真っ直ぐ系と捉えてるのか、それとも変化球系との認識なのか、対応がどうも中途半端に感じる。
今後の対戦のためにも、苦手意識だけは作ってほしくないぞ。
福原も投手戦に応じる構え。
元々防御率はいいのだが、なかなか打線の援護をもらう機会がない。
それでも先に崩れるのは彼のほうなので、今回こそは絶対に先取点を取られない気迫で持って投げてほしい。
だが、二回と三回にはともに2安打されて、やや危ない場面もあった。
ただ彼の調子も上々で、力のある真っ直ぐと特に低めに決まるスライダーを有効に使ってピンチを脱していく。
膠着状態の試合に一つの分岐点が訪れたのは五回。
表の攻撃でまずタイガースが、先頭の藤本の送りバントは決まらんくせに絶妙なバント安打で無死・一塁。
当然次の9番・福原の仕事はシッカリ犠打を決めることだが、初球を簡単に打ち上げて捕邪飛。
自分を楽にするためなら意地でも決めなければならない場面なのにこれだから困る。
得点圏に走者を背負って赤星を迎えるのとそうでないのとでは、投手の重圧がまるで変わってくる。
打者への配球と同じで、攻撃の形もちゃんと作っていかないと勝負にならない。
「だから勝てないんだ」といわれても何も反論できんぞ、福原よ!
その裏、スワローズの攻撃。
こういうときの「流れ」というものはなんともわかりやすいもので、先頭の小野が初球を叩いて右越二塁打を放つ。
二塁打にはなったが、右翼・桧山の拙い守備が重なってのもの。
千葉マリンの風は独特で、ライナー性の飛球は外野でひと伸びする傾向にあるらしい。
本来守備はうまいはずの桧山だが、甲子園の浜風とは勝手が違ったのか。
いずれにせよ、タイガース同様8番打者でチャンスメークで、打席は川島。
投手ながら打率が4割を超えるのもスゴイが、確かに野球センスを充分に感じさせる。
当然送りバントのシーンだが、打席内での構えを観てもうまくリズムを取りながらしっかりバットの面を球に合わせてくる。
福原のバントとは天地ほど差がある見事な投犠打で走者を三塁へ。
さぁ福原、自分の責任としてここはなんとも抑えなくては。
その気持ちが球に乗り移ったのか、1番・青木を空振三振、二死までこぎつける。
しかし、それで気が抜けたわけではないが、続く宮本にフルカウントから中前適時打され、与えたくなかった1点を取られてしまう。
福原も良く頑張って投げた。
それは認めるが、打者となった投手がその役割をきちんと果せるか否かで攻めのリズムが決まることが多い。
そういう意味でも結果的にこの五回の攻防がポイントになったわけだが、勝負の中でこれは必然的要素なのだ。
ミスしたほうが負ける・・・ここで試合は決まっていた。
しかしタイガースも首位チーム、力ずくで流れを取り戻す手段をもっている。
七回、悩める桧山が気持ちで運んだ右前打でこの試合2度目の先頭打者出塁。
続く矢野も堅く投犠打を成功させ、ここは攻撃の形をしっかり作る。
そして打席は藤本。
川島もピンチで力むのか、球が上ずりだす。
藤本も何とかファールで食らいついて、フルカウントからの7球目を打つと打球は左中間へ。
フラフラッ~と上がった打球は野手の間に落ちるかと思われたが、意外と伸びてラミレスが地上スレスレでキャッチ。
ところが、これを落ちると判断したのか二塁走者・(桧山の代走)上坂が三塁付近までオーバーラン。
帰塁出来ずに二塁でアウト・・・あっけなくチャンスをぶち壊した。
とにかく打球判断というより、状況判断がなっていない上坂。
彼の脚なら二死からの単打で充分還ってこれるだけに、何も慌てる必要ないはずだが。
あぁそうか、千葉は房総半島だもんなぁ・・・そんなボヤキも空しく響く。
やっぱり上坂は相変らず上坂だったか。
ま、負けるべくして負けたので恨み言もタラレバもないけど、やっぱりもっと1点の重みを感じてプレーしないとね。
首位にいるからって驕りはないだろうけど、シーズン通して楽に勝てる試合なんて少ないんだから。
反省点がはっきりしすぎてるので大丈夫だろうけど、週末からの甲子園で基本に戻ってひとつのプレーを大事に戦ってほしいぞ。

B 2 ― 0 C
G 2 ― 12 D
F 3 ― 7 H
E 0 ― 6 Bs
Comments
また、バント成功するとカミチャカがやらかすし・・・
それといくら川島対策とはいえ、スペを引っ込めて桧山先発というのも、福原に何の恨みが?と問いたくなりますわ。
江草が結果出したのが救いです。。
Posted by: りさふぇるなんです | Jul 13, 2005 10:46 PM
りささん、こんばんはです。
なんともあっさりした展開でした・・・。
上坂・・・そんなに走りたいんやったら『24時間マラソン』に派遣させたらエェんです(笑)。
エ、前半で無茶走りしてリタイヤするって?
それは大いにありえますなぁ。
ひ~やんもねぇ・・・最も活躍すると嬉しい選手の一人ですけど、チト厳しいですわねぇ。
打席内で蝋人形みたいに固まってバットが出ないんですもん。
心理的なもんでしょうけど、なんとか吹っ切れてほしいなぁ・・・。
Posted by: Tigertail@管理人 | Jul 14, 2005 03:08 AM
37.6度の熱が出ている、よっちゃんです。
写真と同じく、がっかりしてます。
試合を拝見してないのでよく分かりませんが、ハチャメチャですな(苦笑)
私はやっとスペンサーが認められるようになったので(笑)、ここ最近の調子を考えれば、桧山ファンには悪いですが、スペンサーのスタメン起用をしてほしかったです。
今日はお休みなので、皆様ゆっくりしてほしいです。
赤星くんもね。
Posted by: よっちゃん | Jul 14, 2005 05:43 AM
川島に対して去年17打数6安打今年も代打で1の1 対すぺは5の0 起用としてはまちがいはなかったと おもいますけど ランナーのいないときに打ってもね@@(今日も3の1)
Posted by: まなみ | Jul 14, 2005 10:44 AM
風邪ひいたのよっちゃんも?
あ~なんか最近、夏風邪が流行ってんのかなぁ。
やっぱ、ナゴヤでの3戦はトラナインだけでなく、ファンにとっても厳しい戦いになったということか。
私もなんか疲れてるし(苦笑)。
>試合を拝見してないのでよく分かりませんが、ハチャメチャですな(苦笑)
うん、観ないほうがよかったですね。
余計熱が上がったろうから(笑)。
>スペンサーのスタメン起用をしてほしかったです。
確かに、前日の勢いを重視するかと思ったんですけどね・・・。
シェーンの状態も、開幕当初のいい頃に戻ってきているんですけど、まなみさんもおっしゃるように川島との相性でひ~やんを選んだんでしょう。
併用策の悪い面が出てきてる感じですが、これがクリーンナップでないのがせめてもの救いかな?
まぁ、きょう一日みんな心身ともにリフレッシュして次の戦いに備えましょう。
もちろんよっちゃんもね。
まなみさん、ようこそおこしくださいました。
ひ~やんの起用が悪いとは思いませんが、この世界は結果が全てのとこがありますからね。
「スペだったらどうか・・・」という思いに駆られるのも仕方ないかもしれません。
ひ~やんの場合は相性云々以前に、自分の調子をどうにかしないといけませんから。
ただ、相性のいい投手と対することで復調のきっかけをつかむこともありますし、その辺の‘親心’が岡サンにもあった、とも言えるでしょうか。
まぁ「打てないのに代わりがいない・・・」と悩むよりまだマシではないかと・・・ (^^ゞ
Posted by: Tigertail@管理人 | Jul 14, 2005 01:35 PM
千葉マリン観戦組です。
試合長くなったらいやだな、と宿とってたくせに、さっくりと試合が終わってしまいましたよ。
いっぱい寝られたからいいんだけどね。なんか釈然としませんわ。
ひーやん、どっかまだ痛いんじゃないかなぁと思ったり思わなかったり...ともかく、スタンドで一番叫んだ名前が「ひやま」でしたね。しっかりしてくれよぉ、て感じです。
Posted by: はみ | Jul 15, 2005 12:22 AM
どんもお疲れッス、はみ姐サマ。
東京から幕張ってなんか行き易そうで行きにくいらしいですね。
直通とかないのかしらん。
ま、試合そのものは早めに終りましたけど(1-0のスコアにしちゃ長い気もするが)、タイチローが「普通の判断力」をもってすれば延長は免れなかったかと・・・(笑)。
「ひやま」でしょ、やっぱ。
TV画面のセンターカメラからだと「なんで今のに手を出さんのじゃ!」ってのが多いんですよねぇ、ホント。
合コンで好みの娘が前に座ってんのにハナシも何もしないヤツを傍から見てる感じですわ(違)。
ウチも忍クンのバント失敗のときに「エェ加減にせぃ、オラァ!!」って叫んでました。
車内でラジオ聴いてて、窓全開状態で。
ノラ猫がはたと止まってこっち見てました。
Posted by: Tigertail@管理人 | Jul 15, 2005 01:27 AM