E|000 210 001|4
T|100 006 00X|7
15日 交流3回戦(甲子園) タイガース 3勝
勝:ブラウン 2勝 負:岩隈 3勝4敗
本塁打:礒部8号(三回・打点2=能見)
桧山2号(六回・打点②=岩隈)
去年6月以来の甲子園出陣。
行った回数が少ないとはいえ、これまで御前試合全勝というのはやはり気分がいいもの。
しかし、そうそううまいことばかり続くだろうか・・・
きょうこそはパタッと途切れるんじゃなかろうか・・・
自分にプレッシャーをかけるヤツが約1名。
「オイオイ、必勝を期してイーグルス戦を選んだんじゃねーのかヨ?」という声もどこからか聞こえてきそうな・・・。
確かにそれもあるが、この日ぐらいしか都合がつかなかったんだってば。
本命は6月12日(Sun)のファイターズ戦だったけど、やはり人気カードだけに電話が繋がった時点で売り切れてたわな・・・。
両軍先発は予想通りタイガースが能見、イーグルスが岩隈。
世間では男前対決とか言われてたそうだが、勝負の世界では勝った方が男前なのだ。
能見よ、トラ党ギャルたちのためにも男前になってやれ!
いよいよ第1回男前決定戦(?)がプレーボールのときを迎える。
いざ、勝負!!
★☆一回表☆★
前日からオーダーを変えてきたイーグルス。
不振のロペスを下げ、1番・飯田、3番・礒部、そして一塁に吉岡を入れて能見を迎えうつ。
その先頭の飯田が三遊間に鋭い当たり。
それを今岡が横っ飛びで抑え、能見を助ける。
このうるさい飯田を出塁させるかさせないかで投手心理も全く違ってくるので、非常に大きいプレーだった。
今岡だったから好プレーに見えた・・・とは言わないでおこう。
☆★一回裏★☆
久々に観る生岩隈。
真っ直ぐのキレはさすがだが、やや球が高い感じか。
各打者とも狙い球を絞って好球必打を心がけてほしいところ。
それを実践するかのように、赤星がいきなり中前打で突破口を開く。
俄然得点の可能性が高まる初回の赤星出塁もいわば勝利の方程式だ。
2番・関本への初球、早速赤星がスタート。
完璧なタイミングだったが関本がバントをしてしまい(「してしまい」ってのもヘンな表現だが)、結局投犠打となって一死・二塁に。
岩隈が相手だけに確実に得点圏に送りたいベンチの意図だろうが、ちょっともったいなかったか。
シーツ三振で二死となり金本への期待が高まる中、見事に右越えの適時二塁打。
早めに追い込まれながらも粘って、最後に一番甘く来たフォークを上手く拾い上げた。
岩隈相手に厳しい戦いが予想される中、幸先のいいスタート。
★☆三回表☆★
7番・関川以下三者凡退。
なんと、3イニングをパーフェクトピッチの能見。
急に怪しくなった空模様から雨が降り出し、気温が低くなる中で熱い投球を見せる。
全く雨具の準備などしてなかった私はソソクサと通路内に避難し、モニターで彼の投球を見届ける。
薄着だったから浜風と相まって寒いのなんのって・・・。
同じ思いの他の観客がぞろぞろ通路内に集まってきてかえって暑苦しくなったが。
☆★三回裏★☆
初回に先制を許した岩隈だが、二回以降はさすがに落ち着いたマウンド裁きでトラ打線を封じる。
変化球が高めに抜けるシーンも観られたが、真っ直ぐを軸に力投を展開。
能見のためにも早めに追加点がほしいところだが、しばらく膠着状態が続きそうな感じ。
★☆四回表☆★
先頭の飯田を簡単に討ち取った後、高須に四球を与えて初の走者を出す。
完全試合の夢が絶たれて気落ちしたわけではないだろうが、続く礒部に真ん中高めに入った真っ直ぐを叩かれるとフラフラと上がった打球が左翼ポール際に落ちる逆転の2点本塁打に。
イーグルスがはじめて放った安打、初めて外野に飛んだ打球が手痛い一発となってしまう。
なおも二死から吉岡に中越二塁打を浴びるが、ここはなんとかしのぐ。
初回の援護点を守ろうと少し気負いが過ぎてしまったか。
☆★四回裏★☆
先頭のシーツが右前打。
先のマリーンズ戦で2番に入った彼だが、岡田監督はシーツに「本来の繋ぎの打撃」を思い出してもらう意味での起用だったという。
甲子園に戻って3タイムリーで、この試合でも2安打と復調気配にあることから、結果的に例の打線組換えは奏効したといえるかもしれない。
その3番のチャンスメークを4番、5番が活かせず・・・。
このまま岩隈を調子付かせてしまうのか。
★☆五回表☆★
この回からどうも慎重になりすぎる感じの能見。
低めを丁寧につこうとしてカウントを悪くし、先頭の関川に四球を与える。
打席は8番・中村。
「こういうときの彼の右打ちに気をつけろよ」と思ったそばから右前打を浴び、無死・一二塁のピンチ。
続く9番・岩隈は当然バントの構え。
交流戦ではじめて打席に入る岩隈にとっては厳しいシチュエーションだが、これまた教科書どおり完璧な犠打を決めチャンスを広げる。
「高校時代から得意だった」そうだが、トラ投手陣も大いに見習ってほしいものだ。
タイガースにとってなんともイヤな流れで先頭の飯田を迎える。
スワローズ時代、幾度となく彼にこういった場面で打たれたものだ。
そしてそれを思い出したかのように、真ん中に入った初球の真っ直ぐを強振すると前進守備の三遊間を破る適時左前打となり、痛恨の追加点を与えてしまう。
やはり飯田はあの頃と変わっちゃいなかった。
高須三振の後、礒部に四球で二死満塁。
迎えるは4番・トレーシー。
ここで打たれれば試合が決まる絶体絶命のピンチにも、一塁ベンチは動かない。
しかし能見も開き直ったか、スライダーを振らせて追い込むと最後は外一杯の真っ直ぐで見逃三振に斬り、最大のピンチを最小失点で乗り切った。
逆にここで試合を決めそこなったイーグルスにとってはあまりに悔いが残る攻撃だった。
☆★五回裏★☆
一死から矢野が中前打、鳥谷も岩隈を強襲する内野安打で続いてこの試合初の連打。
能見の打順のところで岡田監督が仕掛け、代打・浜中を告げる。
前日も代打で適時打を放った切り札を早くも披露し、場内のボルテージも一気に高まる。
しかしここは外の難しい球を打たされて右飛に終わり、矢野が三進するだけに留まる。
だが次の赤星も得点圏打率4割超を誇る。
なんとか1点でも還しておきたかったがあえなく二ゴロに倒れ、エースの意地で岩隈が踏ん張る。
やはりこの試合も前半五回までに相手先発を崩しきれず・・・。
★☆六回表☆★
能見のあとを受けたのが一軍に昇格したばかりのブラウン。
4日以来久々の登板だが、テンポよく3人を10球で片付ける。
前の回で岩隈攻略の形をみせた打者陣にとっていいリズムになったのは間違いない。
☆★六回裏★☆
前の回から球が上ずりだした岩隈。
なんとかこのあたりで反撃の活路を見出したい。
先頭の関本が三振のあと、シーツが初球を左前打。
そして金本も右翼線を破る二塁打で続く。
どうにかして抑えたい気持ちからか、岩隈に力みが見え球が真ん中付近に集まりだす。
打席にはセ・リーグ打点王をひた走る今岡。
カウント1―1からの3球目、中村は内へ構えるが球は外へ。
そこを狙いすましたかのように流し打つと一塁・吉岡のグラブをかすめ、2点適時右前打となってついにタイガースが追いつく。
そして打席には桧山。
「追いついたこの勢いで続け~!」管理人の叫びが聞こえたのか、初球の甘く入ったスライダーをジャストミート!
打球はグングン伸びて歓喜のトラ党が待つ右中間へ値千金の逆転2ラン本塁打。
一塁を回ったところで思わず右拳を突き出す桧山。
先日生まれた自身の子供に、スタメンに起用してくれた岡田監督に、そして自分の復帰を待ちわびていたファンに捧ぐ一発。
出場機会が減り、打率も低迷、加えて札幌遠征中に脚を痛め、満足に送れずにここまで来た今シーズン。
さまざまな思いをめぐらしながら回るダイヤモンド。
その思いはファンも当然知っているだけに、一塁ベンチへ戻ってきた彼を最大級の賛辞で迎える甲子園の大観衆。
おめでとう、そしてありがとう桧山!
場内のボルテージが最高潮に達するのを肌で感じる。
心理的に追い込まれたイーグルスにさらにタイガースがたたみ掛ける。
結局捕逸に赤星の適時内野安打まで飛び出して、この回打者12人で一挙6点の猛攻を見せ、試合をほぼ決める。
★☆七回表☆★
こうなるとタイガースリリーフ陣の出番。
先陣はおなじみ藤川。
3連投となるが、大島、斉藤、飯田のバットを空を切らせ、前日に続いて2試合連続三者三振という凄まじいリリーフぶり。
☆★七回裏★☆
この回からイーグルスのマウンドは一軍昇格後安定した投球を見せる福盛。
一死から桧山が中越えに大飛球を放つ。
「2打席連続」の期待が膨らむが、フェンス手前で飯田がジャンプ一番これを好捕。
さすがこの男の守備力はまだまだ健在だ。
トラ党からも賞賛の拍手が出るほどの素晴らしい好プレーだった。
この回鳥谷にこの日3安打目となる中前打が生まれるなど二死・満塁まで攻めるが得点には至らず。
2イニング投げた福盛の内容からして、最後までリードされていたらそのままやられていただろう。
★☆九回表☆★
8回をジェフでつなぐと当然最後は久保田。
いきなり先頭の吉岡に左前打を許すが、山崎、川口の両代打を三振に斬って場内でジェット風船を膨らます音が響き渡る。
ところがイーグルスの最後の意地というか、久保田も人が良いというか、代打・ロペスに右前打されると、藤井にも右前適時打を食らい、相変わらず一筋縄でいかない投球を披露する。
最後は飯田を右飛に討ち取って事なきを得るが、守護神がこの調子では少し心配だ。
同じ150km/hを越える真っ直ぐを持っていても、藤川は空振りがとれて久保田は痛打される。
それぐらいの球速なら普通、打者も合わせるのは一苦労のはずだ。
元々制球はアバウトなほうだが、あの真っ直ぐの力で牛耳れないのはやはりフォーム的にタイミングが合わせ易いのか・・・。
思えば開幕当初の広島でのサヨナラも、甲子園でのウッズの逆転弾も真っ直ぐを痛打されている。
はっきり言ってゴマカシの効かないところまで来ていると思う。
配球面を含め早急に手を打っておかないと、今後土壇場で試合を落とすシーンが増える恐れがある。
なんとかかんとか、不敗神話を崩さずすんでヨカッタヨカッタ。
2点差付けられて、なおも能見が満塁のピンチを背負ったときは「あぁ、我輩もこれまでか」と思ったが、そこをなんとか切り抜けて、新・旧選手会長で試合をひっくり返してくれたときは「やっぱり思ったとおりの展開だ」となるんだから、我ながらゲンキンなもんだ。
次回観戦も勝つ!と思う。
アナタのおかげです!
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